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2006年 11月 23日

ジジイのエルメスちゃん

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1月9日から3日間、長男と孫娘の和夏が、東京に遊びに来た。
1週間前くらいから、心わくわく気もそぞろ。女房に笑われた。

会うのは三度目。
もう顔を覚えていてくれたね。

去年の夏、サドワカちゃ~んと呼ぶと、ハ~イと言って手を上げてくれたね。
何度も呼ぶと手を上げたままにして無視をした。
そんな仕草も可愛かった。

あれから半年、随分成長したね。
立つのがやっとだったのに、ジジイの目がまわるほどスタスタ歩きまわるんだものね。
言葉はまだちょっとだね。
今度、会うときは、ぺチャクチャぺチャクチャ、オシャベリになっていそうだね。
オシャマな和夏ちゃん、早く会いたいな。

パパやママがいないからといって、一度も泣かなかったね。
でも、思い通り、事が進まないと、涙がすぐ流れた。
ポロッとこぼれる涙はベランダのバジルの葉に降りた朝露の一滴。
ジジも悲しくなったよ。

東京駅に見送りに行ったとき、寂しかった。
涙腺が弱くなっているジジも涙が流れそうになった。
すぐまた会えると言いきかして我慢した。ジジに涙は似合わないものな。
でも、つらかった。
浜松は新幹線ですぐなのに、とても遠く感じたよ。

和夏は力持ちなんだね。
お絵かきボードや小さな携帯用の椅子を意味なくあちこちに運ぶのが好きだったね。重くないのかな。エネルギーが余っているんだね。

お絵かきボードが好きだったね。
スタンプを押す。ぶつぶつ言いながら宇宙語を書きなぐる。消す、押す、書く。消す、押す、書く・・・・。なかなか飽きなかったね。
まわりが見えないくらい集中するってとても素敵なことなんだよ。

和夏は早起きだったね。
まだ暗い朝、ジジがトイレに起きると、ついて来てトイレの外で待っていた。
ビックリしたよ。
朝の来るのを待ちわびていたのかな。

和夏は絵本が好きなんだって。
帰るとき、パパに聞くまで知らなかった。
今度、たくさんたくさん、たくさんたくさん読んであげるね。
パパも小さいときジジの肩に乗ったり、頭に乗っかったりして聞いていたことがあったよ。
先に、ジジがあきるか、和夏があきるか、根比べだね。
ジジも本を読むのが好きだったんだよ。たくさんたくさん本を読んだよ。
隔世遺伝かな。そうだったら、うれしいな。
何でも知りたがり屋さんになってほしいな。

パパと約束した。
和夏が小学校に入ったとき、ランドセルを贈ると。
それまで絶対に何が何でも生きるぞ。和夏とも約束する。

和夏。夏に生まれた和やかな心の配達人。
ジジの生きる希望だ。
ジジに夢と生きがいを与えてくれる。

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お気に入りのお絵描きボード を前にして

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飯田橋駅前の焼肉屋の帰り。お猿さんを連れて。

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何でもよく食べるとババは喜んでいた。



    和夏
ふわふわと綿雲のように飛んできて、ニコッと笑い、またふわふわと逃げていく。
キッチンのテーブルをグルグル回る。何がそんなに楽しいの。
見ているジジの目も回る。
生を受けてから500日。生きていることがそんなに楽しいか。

ババが聞く「ジジ、どこ?」
私を小さな手で指差し「ジジ」
それだけでうれしくなる。
指の微妙な角度、方向、しっかりとジジの脳裏に刻み込まれ、いつでも思い出す。
その度に、目頭が熱くなる。

「危ないよ」と声をかけても、ババの押す乳母車から大きく首を出して後ろを振り返り、私の姿をさがす。
後ろからついていく私のよたよた歩く姿を確認し、安心したようににっこり笑う。
ジジはそれだけで有頂天。愛しい。
優しくて思いやりのある女は誰からも好かれるよ。

ジジが食べていた甘くておいしいパン。
少しあげたよね。甘いものは駄目とパパに言われていたのを思い出し、あげるのを止めた。
と、小さな両手をオメメにあてて泣いて抗議したね。
ジジはつらかった。
でも、知ってるよ。
涙が出ていなかったのを。
ジジは騙されかけた。泣き真似もできるんだ。
涙は女の武器だって、もう知っているの?
それもうれしかった。
大きくなって、男達を手玉に取るんだよ。
泣いて笑って、笑って泣いて。
少しくらい感情の起伏が激しい方がジジは好きだなあ。
感受性のの豊かな女になるんだよ。

和夏は大人のすることは何でもしてみたいんだね。
ババが台所の流しの下の戸を拭いていると、一緒になって、冷蔵庫をタオルでゴシゴシ。
お風呂に一緒に入ったババが浴槽を拭くと、一緒になって、鏡をゴシゴシ。

清太おじさんの充電中の携帯を耳に当てて、宇宙語で交信する。
  「あぅあぅあぅわ、あぅあぅあぅあ」
誰とお話しているの。神様か、赤糸で結ばれた未来の恋人か。

一生懸命、ジャンバーの留め金をはめようする。
どうしてもできない。悲しい顔をしてババに差し出す。
それでいいんだ。
ある日突然できるようになるんだよ。
人生で一番いけないのは挑戦しないこと。
少しくらい生意気でも良い。
常識なんかにとらわれない、好奇心の強く何にでも向かっていく女になるんだよ。

君の微笑みはジジの心を溶かす。
ジジは生きている実感を味わう。
生きていることに素直に感謝する。

和夏。夏に生まれた、周りを和やかにしてくれる子。
厳しい冬でも、ジジの心を和ませる。
少しでも長く時間を共有したいなあ。
そのためには長生きしなくちゃ。

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ババと

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和夏とババとお猿さん

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パパと

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和夏とジェニファー。東京ドームシティへ行く道。

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カフェ・デンマークにて。ジジと

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東京ドームシティイホテルにて

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新宿西口の居酒屋にて

by wakahiroo | 2006-11-23 12:16 | ★家族のいる風景
2006年 11月 21日

フィリピン・ミンドロ島旅行大反省会

11月17日(金)

フィリピン旅行大反省会が横浜中華街の大三元酒店で開催された。
出席者はフィリピン・ミンドロ島に行った6人と学会があって東京に来ていた木村君。

酒を飲んだ!酒を飲んだ!!酒を飲んだぞ!!!
女房と酒の飲めない武部君を除いた5人で、ビール大瓶約10本。紹興酒3本。
反省(?)しながら飲む酒は、涙と悔恨の味がして格別に旨かった!!
私なんか、フィリピン旅行ではなく、これまでの出鱈目な生き方を反省していたのだが・・・

脳味噌が液化する前に、アルコールのストップがかかった。皆、紳士なのだ。
お陰で二日酔いにならずに済んだ。でも、久し振り、昔のペースで飲むことができた。
本当に旨い酒だった。皆に感謝。
料理も、さすが地元横浜の武部君がセッティングしたお店。
リーズナブルな値段で、かつ、美味かった!!
内沢君の料理の選択もベリー・グーだったなあ。

2次会は、お洒落な街、横浜元町をしばし散歩した後、お洒落な珈琲店で、あまりお洒落でない6人で、おいしい珈琲とケーキ。思い出話に花が咲いた。
お洒落なマダム連も多く、ちと場違いな雰囲気の中で、話が弾んで、珈琲を2杯も飲んでしまった。
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大三元酒店の前の中国寺院で記念写真

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中華街を行く木村君と武部君の後ろ姿

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大三元酒店の入り口
肉マンがうまそう。食べればよかったなあ。
あの唐辛子は魔よけなのかな。

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木村君と山成君
なるほど、絶壁だ。
二人の再会は、電話での絶壁会話から始まった。
やっと会えたね。
木村君、ロマンス・グレーがよく似合うよな。

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武部君と内沢君
武部君、幹事役、お疲れ様。

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佐渡君と木村君
佐渡君、窓に寄りかかって偉そうにしているけど、曲がらないので足を投げ出しているんだ。
勘弁。

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内沢君と井口君
井口君は若々しいなあ。

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途中の中国寺院にて。
比国でいろいろ段取りを整えたということで、佐渡夫妻はこの日、フリーだった。
といっても、ほとんど、女房一人でやったんだけど。
謝々。
ただ酒は旨い!

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とにかく、中華街に来たのだ。

by wakahiroo | 2006-11-21 07:39 | ◎フォト日記(東京)
2006年 11月 10日

バクラ的生き方──ノエルの場合

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バクラとは、フィリピノ語でオカマのことだ。
バーガーマシンの店長的存在ノエル、24歳。バクラ(オカマ)が入っている。
声が甲高く、フィリピノ語なのでよくわからないが、多分、オネエ言葉的なものを使っているのだと思う。立ち居振る舞いは女性的。
でも、頭の回転が早く、客の心をつかむのが上手だ。
向学心も強く、日本語を独学していた。
ノエルのいるところは笑いが絶えない。
一緒に話していると心が癒される感じがする。
社会的弱者は人の心の痛みがわかるのかな。

ラディースとは、姉妹(断じて兄弟ではない)のように仲が良い。
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フィリピンは日本より、はるかにバクラは社会的に許容されている。
そういう面では、フィリピンは日本より進んでいる。
(フィリピンは日本より文化的に遅れていると信じ込んでいる単細胞の人たちも多いので、あえて言っておくぜ)
少数派には優しい寛容な社会だ。
だから、ノエルも自分が、バクラ的であることを隠しはしない。

オカマという言葉は、新宿2丁目も行動範囲にしていた佐太郎にとっては、嫌なマイナスのイメージを持った言葉だ。女装をして、「カマをほる」という、つまり、アナル・セックスで己の性を売る女(?)、あるいは、オカマバーに出て、女の心を持った男として媚を売るホステス(?)という商売の影を連想させるのだ。顔見知りはかなりいたけど、距離をおいて友達というほどの付き合いはしなかった。
でも、一般的には、少し差別のニュアンスを含めて、女の心を持ち、女性的立ち居振る舞いをする男というくらいの漠然とした意味で使っている場合が多いのかな。
かといって、「性同一性障害」という言葉も好きではない。この言葉は、身体的に男性なのに性自認が女性である(もちろん、逆もある)人達を精神病ととらえているんだよな。
この人達、決して精神病じゃないって。

厳密には「フィリピノ語のバクラ=日本語のオカマ」でないことも確かだ。
言葉というのは、その言葉の使われる文化の中でその意味が存立するんだよな。
「バクラ」は「オカマ」より、緩やかな優しい意味合いを持った言葉のような気がする。
バクラという言葉一つからでも日比文化比較論が展開できそうだな。

ノエルは、同じビサヤ出身ということもあって、私よりもむしろ女房と親しい。
でも、ノエルと付き合うようになって、バクラ的生き方というものをある程度理解できるようになった。
そして、バクラの人達を意地悪な眼を持って特別視することもなくなった。
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あたし、バクラなのよ。
女の子とは良いお友達にはなれるけど、少しも心がときめかないの。
あたし、仕事の営業成績は良く、会社から信用されているのよ。
でも、仕事中、女の服装をするわけにはいかないのよねえ。
あたし、ビサヤのマンドゥリケ島出身よ。
若い頃は、スカートをはいて、男の子とよく踊りにいったのよ。
最近、悩んでいるのよ。
わかっているわ。
あたしももう歳だし、女の心を封印して、将来のために、仕事に専念しなければならないって。

難しく説明すると「社会適応性の向上のために自己の性自認とは異なった性役割を意図的に選択する」ということかな。

でも、女を捨てて男として生きるのって自分を押し殺して生きるってことなのよ。
つらいのよ。ストレスがたまるのよ。

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性同一性障害(Gender Identity Disorder)について、少し学習しておこうか。
身体的には男性であるが性自認が女性であるケースをMtF-GIDと呼ぶ。 MtFは、Male to Femaleの略。その逆はFtM-GID。日本では「おなべ」なんて言っているよな。

性同一性障害者も一般の男女と同じく、自分の心理的性別に相応しい服装を好み、自分の心理的性別と反対の性を恋愛対象とすることが多い。そのため、身体的性別を基準にして観察すると「異性装を好み」「同性を恋愛対象とする」ように見える。
混同されがちであるが、性同一性障害と同性愛や異性装とは、全く独立した別個の現象なのだ。←ここは重要。
オカマとホモは違うんだよ。もちろん、一致する場合もあるけど。
上の写真の左端に写っている男性は、正真正銘の同性愛者、ホモだ。
アドリアティコのこの辺り、オカマだけじゃなくホモも多いんだぜ。

性同一性障害の原因は現在のところは不明である。
先天説、後天説、その折衷説、いろいろあるが、最近は「性自認の決定は何らかの生まれつきの差異に拠っている」という説が有力視されるようになっている。
だから、親の育て方が悪いから性同一性障害になるなんていうのは全くの偏見に過ぎないよな。
ノエルのお母さんと弟の写真を見せてもらったが、とても感じのいい人達で、温かい家庭にそだったんだなあと伝わってきた。
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付き合っているわけでも、恋人でもなんでもない。ただの友達。
バクラの特権なのか。バクラって、並みの男からみると、なんだかとても羨ましい面もあるんだよな。
女の子が何の警戒心もなく、近寄ってくる、触ってくる。

女の子にも、際どいエッチな話を平気でする。
女の子は、嫌がりもせず、逆にケタケタ笑っている。

ノエルは冗談が大好きだ。
チャンスがあれば、下ネタの冗談で客をからかう。

夜11時過ぎ、女房とバーガーマシンのカウンターで油を売っていた。
30代のまともな感じの日本人の男が若い可愛い女の子を連れて向かいのカウンターに座った。
チリ・バーガーとペプシ・コーラをオーダーする。
ノエルは、商売熱心。始めて客には必ず声をかける。
チリ・バーガーが出来上がり、客がパクつきはじめたとき、
 「ドウ ユー ライク ホット ペッペエー?」
 「イエス、 アイ ライク ホット ペッパー. イッツ スパイシー.イッツ デリシャス」
ノエル、にやにやしながら、もう一度
 「ドウ ユー ライク ホット ペッペエー?」
 「イエス、 アイ ライク イット ソー マッチ」
ここで、連れの女性が、こらえ切れず笑い出す。
男の客も私もどうしてなのか、わからない。
女房の説明によると、ペッペエーとは、フィリピノ語で、日本語のオチンチンに対応する、女性のそれを指す可愛らしい表現なのだそうだ。
件の客も、連れの女性にその意味を耳打ちされ、理解する。
ノエル、追い討ちをかける。
 「ドウ ユー ライク ホット ペッペエー?」
客は苦笑しながら、連れに目配せをして
 「イエス、 アイ ライク ホット ペッペエー ベリー マッチ」

こんな会話で客との心理的壁を取り払うんだよな、ノエルは。

ご免。エッチな話をしちゃって。
でも、ノエルって、清純そうな女の子にも、お構いなしで、こんな調子だ。
そして、皆、結構、喜んでいる。
佐太郎がやったら、完全にセクハラだぜ。
冷たい視線で、洟をかんだテッシュでも投げられるな。
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by wakahiroo | 2006-11-10 08:57 | ○マラテ迷宮案内
2006年 11月 06日

路上ディスコ

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バーガーマシンの24歳のノエルは、仕事が暇なとき、お店の車の外に出て、「ココス」の音楽に合わせて妙に艶かしく踊りだす。
リズム感あり、ユーモアあり、バクラ特有の不思議な動き。
19歳のカリンも付き合っている。カリンは近くのディスコの常連。上手い。様になっている。
名づけて、路上ディスコ「バーガーマシン」
入場無料だぜ。

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11歳のラディースも乗っている。
職場の前がディスコさ。

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楽しそうだろう。
実は、61歳の足の悪い酔狂なジジイもちょっと付き合っていたみたいだけど、今ひとつ、無理があったな。


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女房と二人でビールを飲みながら眺めていた。
仲良いだろう。

by wakahiroo | 2006-11-06 08:04 | ○マラテ迷宮案内