2008年 10月 10日

あちゃ、胆のう摘出やて。

「胆のうを取る」と若き医者に、盲腸を取るよというような軽い調子で宣告されたときはびっくりした。その瞬間まで夢にも思わなかった。
おい、おい、おい。胆のうというは立派な臓器やろ。そんなに簡単にを取ってしまっても大丈夫なのかよう。患者としての当然の疑問がまず頭をよぎった。幾分の恐ろしさと共に。

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Zapoteから一人でジープニーに乗って行ったBacoorの教会。
この教会の斜め向いにあるミスター・ドーナツでお昼のドーナツセットを食べた。

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Bacoorの教会(その2)・教会と少女
ふらっとジープニーに乗り、適当なところでふらっと降りる。発見もあって、おもしろい。
今度の冬はできるかな?


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北京オリンピックの2008年の夏。災難続きの夏やった。

6月初旬、女房が壊れた。
仕事場で転倒して大腿骨頸部骨折。3か月の入院。

次に、パソコンが壊れた。
こまめに外部にバック・アップを取っていなかったので、書き貯めた大切なデータを全部、失う。
結構、ストレスになっていたようだ。

9月11日、私が壊れた。
悪寒と40度以上の高熱と息苦しさ。幾分幻覚混じりのへろへろの状態で救急車で東京厚生年金病院へ。
付き添いは女房だったが救急車は次男が呼んでくれた。
普段は我関せずと冷たく振る舞っている次男だが、いざというときはちゃんと心配してくれるのだった。高熱でボゥ~となった状態でもうれしかった。泣きたくなった。

胆のう炎の典型的症状である胆石の痛みもなく、医者は他の病気も疑り、いろいろ検査をした。なかなか病名が決まらず、その間、2週間ほど絶飲食。キャスターの上に点滴管を下げ病棟内をうろつき回っていた。この宙ぶらりんの時期が精神的に一番きつかった。
始めは食事をしている他の人が羨ましかった。が、そのうち、そういう感情もなくなってしまた。げに慣れというのは恐ろしい。
とにかく、人間、点滴だけで生きられるんだと事実を体験。

遠回りして、結局は胆のう炎との診断がくだった。
胆のうがどんな働きをするか、知ってるかい。オイラはまったく知らなんだ。なんでも肝臓でできた胆汁という消化液が胆のう管を通って胆のうに運ばれ、5~10倍の濃さに濃縮され貯えられるのだそうだ。特に脂肪の多い食事をしたとき、胆のうが収縮して胆汁が十二指腸に放出され脂肪の消化を助けるということだそうだ。そんな教科書的なことを言われてもよくわからないべさ。要するに脂肪の消化を助けるということか。
私の場合は、胆のう管に胆汁が流れていないようで、つまり、胆のうが胆のうの働きをしていないのだそうだ。なんとかいう写真も見せて説明してくれた。
医者は気さくな好青年で、経験の少なそうなことを除いては、信頼できそうな先生だった。

「哺乳類にも胆のうのない動物がいるんだよ」というその医者の言葉の方が感覚的に安心感を与えてくれた。
よっしゃ、惜しむような命じゃねえ。胆のうでも官能でも取ってもらおうじゃないか。心はすぐに決まった。先生、頼んまっせ。

手術はパソコンの画面見て行う腹腔鏡下手術。状況をみて、場合によっては開腹手術になるかもしれないのこと。
四つの穴だけですむ腹腔鏡下手術が順調に行われた。無事、胆のう摘出手術に成功。
といっても、手術室に運ばれ手術台に乗せられたまでは知っているが、全身麻酔で後は夢の中(ウソ、夢も見なかった)。気がついたら病室に寝かされていた。
腹腔鏡下手術は術後の回復が早い。5日後に退院していた。

寝ているのが基本の17日間の入院生活で身体のの方はすっかりなまってしまっていた。
今は体力と脚の筋力の回復にいそしんでいる。
が、思いどおりになかなか回復しない。
入院前の体力を10とすると、今のところは、5か6だ。
歩いていてもふらつく。
すぐに疲れて横になりたくなる。
本当に元に戻れるのかよ。不安になる。自信もない。

先生によると、元の体力に回復するには入院期間の倍の期間が必要なのだそうだ。
ということは約一か月が必要。
ええい。焦らず、ゆっくり、行くでよ。

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Kawitの名の知らぬ町①
バコールの教会から、20分くらいジープニーに乗った。市場のある賑やかな街並み。
降りたくなった。というより、トイレにいきたくなった。
マクドナルドに飛び込み、生理的欲求を満たし、ハンバーガーとコーヒーで一服。

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Kawitの名の知らぬ町②
地図から判断すると、Binakayanという町らしいが、定かではない。
近くにアギナルド・シュライン(アギナルド記念館)があるらしいけど、疲れていたのでパス。帰りは、ミニ・バスに乗って違うルートで帰還。
オイラ、結構、方向感覚、鋭いんだぜ。


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★障害は不便なれども不幸じゃない。
不便に負けて心まで麻痺させちゃあ、いけねえぜ。


★幸せは獲得するものではなく感じるもの。
ないものを探して「不満の権化」になるよりも、現在あるものに感謝して「幸せの配達人」になる。
日々、生きていること、そのものを楽しむんでさあ。
幸福への近道はない。幸福そのものが近道なのさ。


★人生の勝者って、なんだ?
先日、高校の同期会の名簿が送られてきた。
我がクラスは二人の方が亡くなっていた。故人と書かれ青い線が引かれていた。
客観的に判断して、次の青い線はオイラあたりかな、と思わたのであった。
なんだか、クラス全員がサバイバル・レースにさんかしているように思われて、憮然としてしまった。
長く生き続けることが人生の勝者なのかい。
これは、ほとんどの人が「違う!」と多分即答するよな。
と、もうすぐ、負け組に入りそうな佐太郎は考える。

じゃあ、権力、富を得た者が人生の勝者なのか?
社会的風潮もあり、このような価値観を持っている人は多い。
オイラなんか、フンってえ、感じなんだけどね。
金や権力への執着は劣等感の裏返しや。
なんて考えてしまう佐太郎は少数派なんだろうね。

どだい、人生に勝ち負けをつけること自体が間違っている。
佐太郎に言わせると、人のそれぞれの人生は唯一無二のもの。すべての人生がマスターピースなのさ。
巨万の富を築いたIT長者も、ノーベル賞受賞学者も、山奥で自給自足をしながらひっそりと暮らす隠者もどきの老人も、飲む打つ買うをこよなく愛すホームレス老人も、オイラにとっては何の差もない。皆、愛すべき隣人さ。


★引きこもりにもいろいろある。
が、歳を取ってからの「独善への引きこもり」は、心しなければならない。
心を開き、柔軟な心の維持に努めようぜ。
心を開くのは易しくて難しい。

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リド・ビーチ・リゾートのエントランスと女房。
ここは、Noveletaにある地元民が集うビーチだ。

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リゾートの中のレストラン。
客はほとんどいなく、犬が数頭、我がもの顔に寝ていた。
だが、ここのチキン・バーべキューは絶品。
絶対、ケージ飼いではないな。
身がしまっていて、味が濃い。
チキンだけのために、また行ってもいいと思っている。

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リド・ビーチ・リゾート方面にはサポーテ・カビラから、ミニ・バスに乗って行く。始めて乗った。
運航システムはジープニーと変わらず、好きなところで乗り降りできる。運賃の受け渡しも運転手一人でやっていた。料金は少しだけ高かったかな。


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残されし 生のロウソク 後僅か 弱気にならず 立ち向かうべし
 
ともすれば 挫ける心 ムチ打ちて 老いの惰性と 訣別の意気 

最期やろ やりたいことを 楽しんで 死への道程 突き進むだけ


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リド・ビーチ・リゾート近辺の風景①
のどかな農村風景だよな。

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リド・ビーチ・リゾート近辺の風景②
水のある風景も心を和ませる。
フィリピンの田舎もいいやろ。といっても、このあたりは、日本で言えば神奈川県あたりかな。

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リド・ビーチ・リゾート近辺の風景③
花のある風景もいいよな。花にはまだ弱いんだ。花の名がわからない。


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   「二度と帰らぬ旅立ちへ」
静かに平安に彼岸に到達することは願うまい。
好々爺など糞喰らえや。
あきらめと受け身の平穏な日々は遠慮しておくわな。

還暦を過ぎ、壊れかけて廃棄寸前の俺。

んが、心の中で大冒険を欲している。念じている。
肉体ではなく精神の冒険を。

向かうところに、吹きつける熱風。突き刺す砂塵。荒れ狂う波濤。
揺るぎない意思の保持。遠くなる意識。
苦しい一歩一歩を押し進めばならないことは知っている。

行かねばならない。
黙々と、ただひたすら黙々と
自分の望む道を。
二度とこの地に戻れぬことも知っている。

俺は最後の何かを成し遂げて逝く
いんや、何かを成し遂げながら逝く
今ある命を激しく燃やす。たとえ途中で燃え尽きようとも。
それで本望、それが本懐。

何かはしっかりと定まっている。
成さねばならないことは知っている。
砕け散ってしまいそうやから、口にはすまい。
そうやねん。もの言わず実行するだけやねん。

挑戦するから生きていると感じられる。
老いという鉄鎖に縛られ、日常の惰性の奴隷になるくらいなら、賭けに出るのも良いだろさ。
生ける屍となって、存在(あり)たくないんだ。

人間としての、最後の意地と矜持。
もう失うものなど何もない。
死を代償にして強い決意で進むのさ。

神に祈る・・・・
もう少し時間をください。やりたいことがあるんです。


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ビーチ風景①
マニラ湾だぜ。きれいなわけがない。
もちろん、このバイクで来たわけではない。

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ビーチ風景②
一目瞭然。
海外の観光客の行くリゾートのようにきれいではない。

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ビーチ風景③
地元民のためのビーチ。
週末には、ジモティで一杯になるみたいだ。
食事を作り、音楽をガンガンかけて騒いでいるんだろうな。


by wakahiroo | 2008-10-10 17:49 | ◎フォト日記(東京)


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